375万人以上の人口を擁する政令指定都市、神奈川県横浜市。この街を管轄する横浜市消防局の消防隊員約3,800人の中から選ばれた最精鋭部隊が『スーパーレンジャー』、通称SRだ。過酷な現場で人命救助を担うSRの隊員と車両を取材した。
取材協力:横浜市消防局


取材にご協力いただいたSR隊員の皆さん。最精鋭部隊だけが着用できる左肩の飾り紐と編上げ靴の白い紐が眩しい。
火災現場はもとより、地下街や地下鉄、高層ビル、高速道路などで発生する都市型の災害や、交通事故、水難、化学薬品や毒物、劇物、放射能汚染やテロなど特殊災害発生時に出場。災害現場での人命救助のための専門知識・技術を身につけた隊員と資機材によって編成されているのが、横浜市消防局の特別高度救助部隊、通称SRだ。
ちなみに横浜市消防局のSRは、陸上自衛隊富士学校において同隊の精鋭であるレンジャーに救助技術を学んだ、全国初の部隊。ゆえに、“R”の文字はレスキューではなくレンジャーなのである。




機動第1救助工作車(III型救助工作車)
火災対応をメインに救助活動を行っている。画像探索機、電磁波探査装置などの高度救助器具、大型油圧救助器具など、80種類以上の資機材を装備。車両前後にウインチを、後部には2.9トンのキャパシティを誇るクレーンを搭載。上部には大型照明装備を備え、夜間救助活動に対応。4WDと高い車高による優れた走破性を生かして、大規模災害現場の瓦礫の中でも捜索・救助活動を行うことができる。










キャビンや後部格納スペースには、ロープ類、空気ボンベ、チェンソーやその他油圧系のツール、人間の熱を感知するモニター、地震などの振動を感知する機器などさまざまな資機材が、いつでも使える状態で搭載されている。


機動第1救助隊 2係正機関員
岩佐 匠(たくみ)さん
機動第1救助工作車を担当する岩佐さんは、幼い頃から消防士である父の仕事をカッコいいと思っていた。大学まで野球に打ち込み、地元横浜で消防士になることを決めた。「救助隊員を目指し自分を磨き続けてきました。SRは4年目です。」正機関員は運転を担当、現場では救助隊員として活動する。「心身を鍛えることはもちろん、資機材の準備を怠らないことも正機関員の大切な仕事です。」県内、県外の災害派遣にも真っ先に出場。「SRは消防の“最後の砦”。複数の要救助者がいる現場でも、全ての人を救助するのが使命です。」


機動第2救助工作車(バス型救助工作車)
年間350回ほども出場するというこの大型車両は、化学薬品、毒物、劇物などが関わる特殊災害発生時の人命救助や水難救助など、多様な災害に対応するための資機材を搭載、ウインチや照明装置などを装備、最大8名の隊員の乗車が可能。同種の救助工作車は横浜市消防局が60年前に全国初採用、現在運用されているのは5代目にあたる。






大きな車体には、特殊災害や水難などさまざまな現場に対応できる資機材を搭載。基本的な個人装備の重量は約20kg。手持ちの資機材を含めるとトータル40〜50kgになることも。GPSが作動しないケースを想定、キャビンには各地区の地図も備えている。


機動第2救助隊 2係正機関員
吉田 大志(ひろし)さん
機動第2救助工作車の正機関員である吉田さん。子供の頃から消防士に憧れていたという。ポンプ隊を経て18区域それぞれにある区域担当のレンジャーで活躍。その後、現職に就いて6年目。熱海市伊豆山土石流災害や、能登半島地震の災害にも派遣された。「火災はもちろん、特殊災害にも対応します。管内には海や河川があるため、水難救助が行える資機材も装備。SRは横浜市消防局を代表する存在であり、救助における“最後の砦”。『自分たちが助けなければ!』という使命感を持って活動しています。常に身体とメンタルを鍛えて、いつでも出場できるよう準備しています。」


ACTCAR(アクトカー)製の機動第1救助工作車1/64サイズの精密ダイキャストミニカーが、神奈川県横浜市のふるさと納税返礼品に登場!詳しくは公式サイトをご参照!
https://furusato-yokohama.jp/






ASPEDA(アスピーダ)から機動第1、機動第2のプルバックカーが、横浜市消防局公式認定商品として、2026年12月の発売を予定している。サイズはそれぞれ、全長80mmほど。価格未定。ASPEDAプルバックカーについてのお問い合わせはリトルレガード(029-212-5562/https://littlelegard.com/)まで。