ユーティリタスの手で 蘇った「史上最強のスカイライン」

「鉄仮面」こと、スカイラインRS-Xターボは、その後に続くGTS-Rや、R32=GTR復活の序章として、当時を知る全てのクルマ好きにとって、間違いなく印象に残る一台だ。その名車も発売から30年以上が経過、もはや立派に「旧車」の領域、当時青春時代を送った者としては何とも複雑だ。そんなDR30 RS-Xターボを、東京小金井のユーティリタスが新車と見まごうコンディションに蘇らせた。これは見逃せないニュースだ。

 80年代初頭にデビューしたスカイラインRS。
 当時、若くしてコイツの新車を自慢げに乗り回す友人がいた。僕は「トヨタ党だから」と強がっていたが、FJ20が奏でる乾いたサウンドと、ガンメタのシャープなボディが羨ましかった。
 RSがターボになり「西部警察」のマシンRSとして大ブレイクしたが、これはちょっと子供っぽくて好みではなかった。
 その後サーキットでアルバイトをする機会に恵まれ、FISCOや筑波に通うことになる。パドックが仕事場だったから、全日本ツーリングカー選手権・通称「グループA」、やグループ5規定車両による人気シリーズの「スーパーシルエット」を引き継ぎスタートしたジャパン・スーパースポーツ・セダンレース・通称「JSS」などで活躍するマシンとして、「史上最強のスカイライン」を間近に見ることになる。そのカッコよさと言ったら、もうハタチそこそこの学生にとって、目の毒以外の何ものでもなかった。
 ユーティリタスが仕上げたスカイラインRS-Xターボは、僕がハタチだった昭和58年の生産。純正カラーでリペイントされピッカピカ、その他にも貴重な新品パーツが惜しげなく組み込まれ、その姿はまさに新車そのもの。
 魅惑のサウンドはもちろん、理想的な車高にセットされた足回りも、DR30に造詣が深い代表の池谷祐一氏の技術とセンスのなせる技と言えよう。
 コイツを見ていると、あの頃の興奮までが鮮やかに蘇るのだった。気になる読者は是非、問い合せしてみよう!

内張りやシート表皮の張り替え、オリジナルポールニューマンVer.スタイルレザーステアリング、シフトノブ新品交換などにより美しく仕上げられたコクピット。

スカイライン伝統の丸形テールランプは、この年代でも採用されていた。

スカイラインRS-Xターボ(昭和58年式)

●エンジンルーム&タイヤハウスを含む純正カラーオールペイント●エンジンルーム仕上げ:ヘッドカバー&インマニ結晶塗装、メッキパーツ再施工、ホース類新品交換、ラジエター&ウォーターポンプリビルド品サーモスタット新品交換、クランクプーリーオリジナル新品交換、プラグ&デスビ関連パーツ新品交換、ブレーキマスターシリンダーオーバーホール、クラッチマスター新品交換、各ボルトナットビスリビルド品・新品取付、コーションステッカー貼付●足廻り仕上げ:ブレーキ全オーバーホール、クロスメンバー専用塗装施工、タイロッド&アイドラアームリビルド、オリジナル車高調(ラムタイプ&全調式)新品取付、スターロード/グロースター9J-15ブラックカット光輝リム&ヨコハマS-Drive205/60-15新品取付●インテリア仕上げ:内張張り替え、シート表皮張り替え、ルームミラー新品交換、オリジナルポールニューマンVer.スタイルレザーステアリング、シフトノブ新品交換、空調ノブ新品交換●外装仕上げ:ヘッドライト良品交換、サイドデカール貼付け、ドア&クオーター水切りモール新品取付、ドアフィニッシャー&センターシール新品取付●その他:シャーシ専用塗装施工●オプション:エンジン&ミッション&デフオーバーホール(別途施工)●販売価格:3,590,000円

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illustration, photo & text; Gao Nishikawa

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