NASCARドライバー尾形明紀監修による「NASCARの基礎知識」。今回はNASCARレーシングの全体像を知る。
NASCAR(National Association for Stock Car Auto Racing)は現在、スプリントカップ、ネイションワイド、キャンピングワールドの3大ナショナルシリーズを頂点にしたピラミッドを成している。
特にトップ3はメジャー企業を含む多数のスポンサー、そしてファンに支えられ、アメリカ国内ではスポーツ興行としてもNFLやMLB、NBAと同等のポジションにある。例えばスプリントは通信企業、ネイションワイドは保険会社、キャンピングワールドはキャンピングカーとキャンプ用品サプライヤーでいずれも業界トップクラスの大手。その他、スーパーマーケットやホームセンター、ファストフードチェーンに飲料や菓子メーカー、果てはアメリカ軍までがNASCARのイベントやチームをスポンサードしている。
車両については、全米各地で数多く開催されるローカルシリーズでもナショナルシリーズと同様、5700ccV8 OHVエンジン搭載のストックカーを使用する点も、世界中のほとんどのレースシリーズと異なる点。
2013年の最新データによれば現役NASCARドライバーは全米で10,000人程度。
内訳はスプリントカップ51人、ネイションワイド86人、キャンピングワールド75人、K&Nプロ・イースト77人、ウエスト40人…。
ちなみに日本人ドライバー尾形明紀は、上位シリーズ参戦ドライバー329人の中にいることになる。
尾形明紀が参戦しているK&Nプロシリーズでは、数年前までのスプリントカップやネイションワイドの車両規定にのっとった高性能マシンを使用。エンジンはシボレーのワンメイク。
これも尾形のマシン。レイトモデルと呼ばれるWHELENのマシンは、シルエットとV8エンジンは上位シリーズに共通するが「軽量でマシンがクイックに動く」と尾形は言う。
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Akinori Ogata
NASCAR