カリスマアニメーターにしてミリタリーヴィークル研究の第一人者、大塚康生氏の"MVミュージアム"設立計画中!

今や世界に誇る日本のアニメ。大塚康生氏は、その黎明期を支え、あの『ルパン三世』『未来少年コナン』など、数々の名作を手がけたカリスマアニメーター。そんな大塚氏の、もう一つの顔が、MV(ミリタリーヴィークル=軍用車)研究家。大塚氏が所蔵する貴重な作品や資料を収蔵、一般に公開するミュージアムの設立が計画されている。

上は、米軍の『ドラゴン・ワゴン』を描いた大塚康生氏の作品。超大型車両ゆえか、ルパン三世でお馴染みの小さなフィアット500を誤って踏みつぶしてしまっている。落ちているのは次元大介の帽子か。後ろには日本軍の小さな戦車が兵士とともに載っている。たくさんの仕掛けが楽しい、大塚氏らしいイラストだ。

筆者がかつて軍用ジープに夢中になった時期、見事なイラストが誌面を飾るマニアックなジープ本に出会った。その著者、大塚康生氏が、『ルパン三世』などを手がけたカリスマアニメーターだという事実を知ったのは、しばらく後になってからのことだった。

 筆者も敬愛する大塚康生氏の、MV研究家としての顔にフォーカスしたミュージアムの設立が計画されている。静岡県富士宮市に建設を予定している300㎡、2階建てのミュージアム。その発起人・事務局は、『日本ミリタリーヴィークル協会』だ。大塚氏が特別顧問を、また本誌でお馴染み『オートジャンクション』代表、安井一郎さんが副理事長を務める協会では、このプロジェクト実現のために寄付も募るという。MVファンはもちろん、世界のアニメファンにとっても価値ある場所になるはず。本誌読者にも是非ご注目頂きたい。

大塚康生(おおつか・やすお):1931年島根生まれ。厚生省の麻薬Gメンを経て、東映動画のアニメーターとなる。宮崎駿氏など今も日本アニメを支える重鎮とともに、数々の名作を手がける。一方、ジープMBをはじめMV(軍用車)に造詣が深く、研究者としても著名。MVに関する多数の著作、イラストがある。

大塚康生MVミュージアムに関する情報はこちら。http://nmva.jp / 一般社団法人 日本ミリタリーヴィークル協会

text: Gao Nishikawa

special thanks: Auto Junction www.autojunction.co.jp)

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