バイクをガラス被膜で保護する。『ガラスコーティング"CR-1"』

バイクやクルマの外観を美しく保つための「ガラスコーティング」が登場して久しい。その評価は様々で筆者自身愛車に施工した経験もなく、あまり多くの知識を持ち合わせていない。
 以前からその名前を見聞きしていた「CR-1」は、バイク専用ガラスコーティング。その施工講習会を取材する機会に恵まれた。ガラスコーティングとはいかなるものなのか、今あらためてその実体に迫る。

 バイク用品専門の総合商社、株式会社山城が独自に企画、開発。すでに多くのショップ、そしてライダーから高い評価を得ているというバイク専用のガラスコーティング“CR-1”。その施工店舗向け講習会を取材した。

 この日の受講生、カワサキ プラザ長崎の橋本龍太郎さんとともに、CR-1ブランドマネージャー田代直征さん、そして講師の吉田龍さんのお話しに耳を傾ける。「山城が独自に開発、2004年にスタートし、既に16年の実績をもつバイク専用のガラスコーティングCR-1は、空気中の水分と反応して0.1マイクロメートルの純粋なガラス被膜を形成する特殊な技術。耐熱温度は1,300度以上、タンクやフェンダー、ホイールはもちろん、エンジン、マフラーなどあらゆるところに施工可能、つまりバイク全体をガラスコーティングできるのです。」

 今やバイク用ガラスコーテイングにも様々なブランドが存在し、『ガラス成分配合』を謳い自分で手軽に施工できるボトル入りの商品もある。それらとの違いについても聞いた。「CR-1は硬化後に100%のガラス被膜を形成します。この被膜は削り取るか専用リムーバーで除去しない限り半永久的に存在してくれるので、再施工不要。経年変化しない本物のガラスコーティングと言えるのです。ちなみにガラスコーティングを謳う製品にはメチルシロキサン樹脂を主な原材料としているものも多いのですが、これは純粋なガラスではありません。定期的な再施工の必要があるのはそんな理由があるからなのです。」なるほど、本物のガラスではないものが多いというのだ。

 施工講習会は実際に施工しながらも行われた。実際にその手順を見ていこう。

磨き
コーティング前の下地作りも重要

磨きにはルペス社製“BigFoot”と、シャインメイト社の高性能なポリッシャーを使用。磨く箇所によりバフとコンパウンドを使い分ける。車体を傷つけないように細心の注意を払っての作業となる。この工程でホコリ、油分、そして小キズもしっかりと除去してやるのが、美しい仕上がりの第一歩なのだ。

洗車・脱水
コンパウンドや油分などを除去、コーティングの定着を促進する準備も

クリーナーを使い分け、細かいところにはブラシも使いながら入念に洗う。その後CR-1の液剤を馴染みやすくするための「親水促進剤」をスプレーすると、水はじきの様子が変化した。最後はブロアーも使いながら徹底的に脱水する。使用したのはオートグリムのアルカリ性洗浄剤とホイールクリーナー。水色のラベルのボトルがCR-1オリジナルの親水促進剤だ。

ガラスコーティング

液剤は専用クロスにたっぷり含ませて塗り込み、目視で反応を確認後、乾いたクロスで拭き上げる。この工程を3回繰り返す。5.エンジンやサスペンションなど細部はエアガンで塗る。7~8.施工完了部分はツヤが深く、指の背に引っかかりを感じるようになる。

取材を通してガラスコーティングの何たるかが、そしてCR-1が顧客満足度業界No.1と言われる所以が、とてもよく理解出来た有意義な機会だった。

今回お世話になった(株)山城 CR事業グループのマネージャー、田代直征さん(左)と吉田龍さん

「CR-1の昨年の施工実績はバイクを中心に、クルマやヘルメット、パーツも含めて約3,500件。バイクは新車時の施工が圧倒的多数です。ちなみにCR-1がスタートして16年で、把握しているクレームは6件です。」と田代さん。顧客満足度業界NO.1がそれを証明している。

施工が完了したカワサキZ900RSと、取材にご協力頂いた皆さん。左から(株)山城の田代さん、施工講習を受講したカワサキ プラザ長崎の橋本龍太郎さん、そして講師を務めた吉田さん。丁寧に時間をかけての講習は座学を含め早朝から夕暮れ時まで続いた。

株式会社山城
今回取材したのはCR-1の全てを取り仕切る同社CR事業グループ主催の施工店舗向け講習会。全国各地にあるCR-1ガラスコーティングを取り扱うプロショップは、すべてこの講習会を受けており、行き届いたアフターフォローも自慢のポイントだそう。CR-1施工店リストはwebを参照。
東京都足立区西新井7-19-12
Tel. 03-5691-2939
www.cr-1.jp
photo&text: Gao Nishikawa

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