『錆ニック・Garage Talk』自転車屋 "IDE STORE"店主 井手勝さん

あらゆる自転車乗りに愛される
街の自転車屋でありたい

ヒサゴ株式会社が製造・販売する気化性防錆紙『錆ニック』は、金属製品を錆びさせることなく保管できる強い味方。そんな錆ニックを愛用している自転車業界のプロフェッショナル、“I.D.E.STORE”の井手勝(いで・すぐる)さんを訪ね、お仕事や自転車に対する思いについてお話を聞いた。

東京・高円寺駅からほど近い中野区の住宅地に自転車店、“I.D.E.STORE”はある。店主の井手勝さんは、日本体育大学で水泳の選手として活躍していた頃に、トレーニングのために乗り始めたことから自転車の面白さに目覚める。有名ショップでのアルバイトを経て、そのまま自転車業界へ。1998年に神奈川県厚木市に自らの店をオープン。その後念願叶って東京進出、渋谷に店を構える。杉並区の高円寺に移るのを機に屋号をI.D.E.STORE(アイ・ディー・イー・ストア)にあらためた。建物の老朽化に伴い2021年に現住所に移転した。
ここはマウンテンバイク(MTB)、BMX、ロードバイクから、街乗り自転車まで何でもOK。新車販売から整備、修理、カスタムなどをほぼ一人でこなしている。実は筆者、厚木店の頃からお世話になっており、MTBのチューニングから始まり、旧い車両をカスタムしてもらったり、家族の自転車も持ち込んでいるほどのご縁だ。

I.D.E.STOREの品揃えやディスプレイからは、井手さんのセンスの良さも伺える。自転車以外にも、クルマやバイク、ファッションなどいろいろなことに精通しているこだわりの人だ。店で使っている工具も自転車専用ツール以外は、Snap-onで揃えている。
井手さんはクルマ、バイク好きでもあり、ルノー・カングー、ヤマハ・セロー、ホンダCT125をその日の天候や気分で乗り分けている。

井手さんが気化性防錆紙『錆ニック』と出会ったのは昨年。かつては鉄製が主流だった自転車のフレームやパーツだが、軽量化や錆びにくさの観点からアルミなど軽合金やカーボンが用いられるようになって久しい。
しかし、井手さんの店にはヴィンテージ自転車を持ち込む顧客もおり、スチールパーツのストックがある。また、工具類の多くは鉄製だから、錆には常に悩まされていたという。
「頻繁に使う工具はいいのですが、たまにしか使わない工具を手に取ると錆が浮いていて悲しくなるのです。」だから井手さんは今、愛用のツールキャビネットの引き出しの中に『錆ニック』を敷き詰めて工具を並べ、さらに上からも載せている。

鉄製のボルトやナット、ワッシャーは錆ニックとともにファスナー付きPP袋に。鉄製のスプロケットなどを保管する場合は錆ニックで包み、密封容器に収納している。
「貴重なヴィンテージパーツをはじめ、錆びさせたくないパーツは“錆ニック”と一緒にファスナー付きPP袋や密封容器に入れて保管しています。とても手軽でベタベタすることもない。おまけに密封しておけば2〜3年も効果があると言うのですから、ありがたいです!」

取材中も平日だというのに頻繁に顧客が訪れるが、どんな相談ごとにも満面の笑みで応えている。
「ご近所さんのパンク修理も大歓迎です。マニアックな自転車好きはもちろん、あらゆる自転車乗りに愛される街の自転車屋でありたいと思っています。」と井手さんは語ってくれた。

『錆ニック』についての情報は、発売元であるヒサゴ株式会社の特設サイトをご参照ください。
https://www.hisago.co.jp/products/kpb001b/

取材協力:
I.D.E.STORE(東京都中野区大和町1-58-4/03-5356-7267)

photo&text:Gao Nishikawa

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