長野発!ガレージ付きのリアルなアメリカンハウス

ゼネコン時代に輸入住宅を建てるプロジェクトを担当。2x4工法の本場であるカナダや北米に長期滞在、その魅力を知った藤岡秀之さんは、もともとクルマ、バイク、アメリカの文化が大好き。ガレージがある家がスタンダードな現地のライフスタイルを、自分の手で日本のアメリカ好きに伝えたいと思ったという。

 芝生の前庭に敷かれたコンクリートのドライブウェイ。その先にある大きな電動オーバースライダーが開くと、広いガレージが。そんなアメリカの日常に憧れを抱く読者は少なくないはず。もちろん僕もその一人だ。

 長野を拠点に住宅建築を手がける藤岡備建は、『輸入住宅・ガレージで豊かな住まいづくりを』をモットーに、アメリカ好きが憧れるリアルなアメリカンハウスに特化した展開を行っている住宅メーカー。前述の通り、代表の藤岡秀之さんは、カナダや北米で住宅づくりの現場を体験した設計者であり、何よりもアメリカの文化をこよなく愛する人物だ。長野市にあるモデルハウスを訪ねると、そこは確かに思いっきりアメリカだった。ガレージには藤岡さんの愛車であるシボレーカマロが納まり、家具や雑貨、BBQコンロまで、全てがアメリカそのものだ。「バイクだけは国産が好きで、アメリカンじゃないんです。」と笑うが、細かく手を加えたカワサキからは、自らもガレージライフを満喫している様子が見て取れる。

 「カナダで住宅建築を学び、アメリカの現場もたくさん見てきました。腕のいいアメリカ人の職人にも出会い、彼らの技に感銘すら受けました。そんな経験を通して、アメリカの建材や工法による住宅は、日本でも充分に通用するものだと知りました。」これを自らの手で日本のコアなアメリカ好きに提供したい。そう思い立ち、父上が経営する工務店をベースに独立したのは2000年。以来一貫してガレージ付きアメリカンハウスの建築にこだわり、長野や軽井沢などで数多く物件を手がけてきた。

 カナダ製の木材のみ国内輸入元から仕入れるが、それ以外は建具、照明器具をはじめとした設備、金具やネジまで一棟分の建築資材すべてをアメリカで調達。40フィートコンテナに詰め込んで輸入し、自らが陣頭指揮をとって建てる。もちろん設計からすべてインチで行う。藤岡備建のモデルハウスは、匂いまでもアメリカの住宅そのものだった。これは建材からペイントに至るまで、現地で使われているものと同じだからに他ならない。

 「我々の住宅は建材や工法は”MADE IN USA”ですが、日本のお客様の事情にあわせた様々な工夫、ノウハウが詰まっています。例えば小さな敷地や、三角形の土地にも、リアルなアメリカンハウスを再現することは可能です。」もちろん生活様式にマッチしたアレンジも行う。「住まうのは日本人ですから靴を脱いで生活できるように配慮していますし、日本製の方が優れている設備は積極的に取り入れる。家族みんながガレージを活用できるように、オーバースライダーはリモコンだけでなく暗証番号で操作できるようにします。我々はただの輸入建材住宅を建てているのではなく、ライフスタイルにこだわる日本のお客様のために、真の輸入住宅としてリアルなアメリカンハウスをご提供しているのです。」本場を知り尽した日本人設計者がつくる、日本人のためのトラディショナルなアメリカンハウス。その魅力は色あせることなく憧れの的であり続けるに違いない。

text: Gao Nishikawa

<上写真・上段>
三角形の土地にガレージ付きのアメリカンハウスを建てたい。そんな施主の要望にフレキシビリティをもってこたえたのがこの物件。バイク専用と乗用車一台分のビルトインガレージをもつ。もちろん設計は藤岡さんの手によるものだ。「21面もの屋根をもつ家になり、大工泣かせな家ではありますが、お客様にもご満足頂いています。」

<上写真・下段>
ハーレーダビッドソンを愛するライダーなら誰もが羨むであろう美しいアメリカンハウスは、カバードポーチやガレージのオーバースライダーが目をひくトラディショナルなアメリカンスタイル。ガレージにはオーナーご夫婦のソフテイルとスポーツスターが余裕を持って収まる。

<写真上>
藤岡備建代表、藤岡秀之さんは、北米で学んだ住宅設計・建築の知識をもとに、リアルなアメリカンライフスタイルを日本のファンに届けている。モデルハウスのガレージには藤岡さんのカマロとカワサキも収まる。

株式会社藤岡備建
長野県長野市稲里町田牧863-1
026-284-6785
www.fujiokabiken.com

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