インタビュー:ハーレーとキックボクシングは人生のスパイス!宮田悦年(ビアーズ・モーターサイクル・カンパニー)

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ETSUTOSHI MIYATA from Beards Motorcycle Company

神奈川県鎌倉市で、先輩の五味渕貴之さんとともにハーレーを扱うショップ「ビアーズ」を経営する宮田悦年さん。「バイク漬けの人生」だという宮田さんのルーツは「バイクの街」にあった。

 静岡・浜松に生まれ、親戚が経営するバイク部品の金属加工工場が遊び場だったという宮田さん。機械好き、乗り物好きで、ジェットコースターに始まり子供の頃から速い乗り物が大好きだった。
「免許を取ってモンキー、SR、SRXなどに乗りました。四気筒じゃ物足りない、単気筒かツインで速いのが好き。憧れはドゥカティでした。」
 ある日、友達が乗ってきたハーレーダビッドソンのチューニング・エンジンを積んだスポーツバイク、ビューエルに乗せてもらい、そのパワーとフィーリングに魅せられた。
 その後ハーレー(スポーツスター1200S)を購入、以来数年は年間の走行距離2万キロのペースで走り回り、ますますバイク漬けに。
「大学を辞め、大手のバイクショップの営業マンになり、一年後には藤沢にあったハーレーダビッドソンの正規販売店に転職。営業を担当しながら整備士免許を取り、メカとしても働きました。」
 05年に職場の先輩、五味渕さんと「ビアーズ」を設立、以後、整備・修理・車検・カスタムなどハーレーに関する様々なサービスを生業にしている。
「開業して数年は好調でしたが、リーマンショックや震災の影響もあり、『趣味でバイクに乗ってる時代じゃないのかなあ…』と不安になるぐらいの時期もありました。少しずつ巻き返している、というのが現状です。」と順風満帆とはいかなかった時の状況も笑顔で語ってくれた。
「常に納得のいく仕事を心がけています。今は『地域密着の修理屋さん』でいい。お世話になるばかりか応援してくれているお客さんのために、できる限りのサービスをしています。」と仕事に対するスタンスを語る。「その上で、自分たちが面白いと思うものを突き詰めていきたい。得意分野であるエボリューションエンジン、ツインカムエンジンを中心にお客さんのハーレーライフが楽しくなるお手伝いをしています。」とも。

 上の写真で自らカスタムした愛車のダイナとともに写っているのが、もはや店のマスコット的な存在となっているのが、宮田さんの愛犬のマロ。
「愛犬をバイクに乗せてツーリングしているお客さんもいるけど、マロはおとなしく乗ってくれないので、なかなかツーリングに行けないのが悩み。バイクに乗る機会が減ってしまいました。」

 プライベートでは、運動不足解消のために始めたキックボクシングに夢中だ。
「もともと格闘技好きだったこともあり、ハマりました。」試合にも出るようになり、もはや趣味の域を超えそうだと苦笑する。「設定した目標を達成した結果として試合に勝てることもある。奥が深くて難しいけれど、凄く楽しいです!」キックボクシングが縁で知り合った人たちも店に遊びにきてくれるようになり、中にはお客さんになってくれた人も。

 キックボクシングもハーレーも、自分の人生のスパイスみたいなものだと宮田さんは笑った。

ダイナに加えもう一台、宮田さんの大切な愛車はもちろん、ハーレーダビッドソンのスポーツスターだ。

仕事でも活躍する自家用車は、シボレーC1500ピックアップ。ちなみにドアにもレタリングされた店舗名の"BEARDS"はアゴヒゲのこと。ヒゲが濃い宮田さんと五味渕さんにちなんでいる。"BEARS"と読み違えて「なんで熊なの?」と言われてしまうこともあるとか…。

ショップで使っている年季のはいった旋盤は、宮田さんの故郷浜松にあった親戚の金属加工工場から譲り受けたもの。もちろん今も現役で活躍中、オリジナルパーツの製作にも役立てている。

「大切なお客さんのために、常に丁寧に、納得のいく仕事を心がけています。」とまっすぐにバイクと向き合う宮田さん。

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右がともにビアーズを経営するベテランメカニックの五味渕さん。頼れる先輩であり、開店後のリーマンショックや震災による落ち込みも力を合わせて乗り切ってきた、大切なパートナーだ。

photo&text: Gao Nishikawa
special thanks:
ビアーズ・モーターサイクル・カンパニー
http://www.beards-mc.com

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