American Craft Beer(アメリカンクラフトビール)
最近注目のクラフトビール(地ビール)。
今回はアメリカ生まれの気になる11種類を限界インプレッション!?
アメリカ国内で数千種類、今回お世話になったナガノトレーディングが輸入しているだけでも100種類以上。選びきれな~い!!という事で、同社代表の大平朱美さんに相談したところ、「商品ごと、ブリュワリーごとにいろんなコンセプトがあって、スタッフも覚えるのが大変なぐらいなんです。クラフトビールは味はもちろん、ラベルも個性的なので、「これ可愛い!」とか、そんなところから楽しんで頂いていいんですよ!」と心強いアドバイス。そこで、みんなで「ジャケ買い」&「ジャケ飲み」してみました!
宗教画の様で全然そうじゃないデザインのラベル。飲んだことのない味。苦味は程よく僅かにフルーティ。(Tetsuro)
ブリュワリー:North Coast
商品名:Brother Thelonious Belgian Style Strong Dark
アルコール度数:9.4%
苦味指数:32
ベルギーの修道僧(モンク)が造ったビアスタイルを踏襲。ジャズ界の奇才、故セロ二アス・モンク氏のラベルは「ノースコースト」のジャズ界へのサポート、貢献の証であるが、修道僧を表す「モンク」ともかけている。重厚かつ繊細、ほのかにスパイシーでスモーキー、まろやかなアルコール感、静かに全体に漂うホップの苦味、熟したダークフルーツとフランボワーズのような酸味と香り甘味、それらが複雑かつ混然一体とした旨みに昇華。一流のジャズ演奏を聴いているよう。藤原ヒロユキさん著「絶対飲みたい101本」にて紹介されています。
ラベルがかわいい~。フルーティで飲みやすい。アルコール度数7.5%もあるのにがぶがぶ飲んじゃいそう。(Namie)
ブリュワリー:Lagunitas
商品名:Little Sumpin' Sumpin' Pale Wheat Ale
アルコール度数:7.5%
苦味指数:64
アメリカンホッピーペールウィート。または「ホワイトIPA」とも「ホッピーウィート」とも。その味わいはジューシーなホップの味わいが最後まで続くから、という理由によるスタイル設定だとか。ホップが効いていながら、のど越しがシルキーで滑らかな印象の個性的なウィートエール。「IPAファン」「ウィートビールファン」の両方のファンを取り込んでいる稀少な「ホッピーウィートスタイル」。
熊に鹿の角??ロードサインも素敵。ん~酸っぱい。夏の暑い日ガーッと飲みたい時に良いかも。爽やかでカクテルみたい。(Nao)
ブリュワリー:Anderson Valley
商品名:the Kimmie, the Yink and the Holy Gose
アルコール度数:4.2%
苦味指数:40
元々は16世紀にドイツのゴスラーにて誕生したビアスタイル”Gose”(「ゴーザ」あるいは「ゴーゼ」)は塩とウィートモルト、コリアンダーとホップを使用し、乳酸菌で発酵させて作られ、心地よい酸味と塩気を特徴とする。18世紀にはライプツィヒにて人気を博し、第二次大戦後には一度絶滅しかけるも、復刻。現在ではアメリカの醸造家によって見直され、昨年あたりからいくつかのブリュワリーが醸造し始めている。AVのこちらは、明るい黄金色にしっかりとしたクリーミーな泡が乗り、アーシーなウッドのアンダートーンから軽くミネラルなアロマ、そして仄かなレモンやトロピカルフルーツへと展開する。軽いシーソルトのドライさやレモンのような酸味、そして複雑で満足感のあるグアヴァやピーチのフレイバーへと変化する。ドライ、弾ける泡、レモンの強い味、そしてフレッシュな潮風を思わせるかのようなフィニッシュ。
口に広がるカラメルの様な香り。甘いコーヒーの様でも。アルコール10%とデスな感じのラベルで一気に酔っぱらった。(Tetsuro)
ブリュワリー:Ballast Point
商品名:Victory at Sea Imperial Porter with Coffee and Vnilla Beans
アルコール度数:10.0%
苦味指数:60
海をこよなく愛するBallast Point。骸骨になった船長とオウムのラベルが印象的な冬の限定品。冬のサンディエゴはそれほど過酷な寒さではないが、Ballast Pointのブリュワー達は息が白く見えるような寒い日々に体を暖めてくれるウィンターエールを造りたいと考えた。そして2007年にHome Brew Martでお披露目されるや否や、瞬く間に絶大な人気を得たこのビールは2009年にボトルで初リリース。しっかりとした味わいを持ちながら、スムースで丁度よい甘さが感じられる。ロブストポーターにホールヴァニラビーンズと地元サンディエゴの人気カフェCaffe Calabria(ちなみにこのカフェはサンディエゴクラフトビールシーンの聖地である30thストリートにある)のコーヒー豆を使い醸造されたインペリアルポーター。落ち着いたローストモルトの香り、アイスコーヒー由来のいやみのないかすかな酸味、モルトのキャラメルのような甘味は完璧なバランス。ウィンターエールには通常スパイスが使われるが、スパイスの代わりにヴァニラを使い柔らかい味わいに仕上げたというバラストポイント的解釈のウィンターエール。
ビールっぽくないシンプルでカッコイイラベル。フルーティですごく飲みやすい黒ビール。(Takuya)
ブリュワリー:Stone
商品名:Stone Smoked Porter
アルコール度数:5.9%
苦味指数:53
柔らかなスモーク香とチョコレートやコーヒーを思わせるロースト感、しかし重さを感じさせないスッキリとした飲み心地
ビールと同じ Stone Smoked PorterのBBQソースとHOT SAUCE3種類
アメリカで食べたBBQの味がするぞ!!BBQソースが少し甘めだからオトナはホットソースを追加して。。
ホットソースは3種類試してみた。結構辛いけど味わい深くて旨味が引き立つ!!ビールで流し込む。うまい!!(Gao)
戦闘機とインドとサーファーという脈略のない感じがイカしてる。香りが高く、コクのある飲みやすいビール。(Takuya)
ブリュワリー:Pizza Port
商品名:Swami's IPA
アルコール度数:6.8%
苦味指数:72
1992年にピッツァポートが醸造設備を導入して以来人気を博している看板ビール。クラシカルなウエストコーストスタイルのIPAの良さをそのままに、ホップの爽やかなシトラス香とモルトのビスケットのようなほのかな甘みが心地よく、素晴らしくスッキリと飲みやすく後味はドライで南カリフォルニアの気候にマッチした仕上がり。スウォミーとはヒンズー教の賢者や学者を意味することばで「中心」や「心臓」のような意味あいもあるとか!?それだけこのビールがPizza Portにとって大事なポジションにあるということでしょう。
大平社長のおすすめ。ピーチの様な香りだけどビールらしい苦みを強く感じる。とても美味しいビール。(Namie)
ブリュワリー:Ballast Point
商品名:Sculpin IPA
アルコール度数:7.0%
苦味指数:70
そのライトボディにだまされる事なかれ、ホップを巧みに使い、溢れんばかりのアプリコット、ピーチ、マンゴー、レモンやグレープフルーツを思わせるアロマが素晴らしい刺激的なアメリカンIPA。2010年、2014年のワールドビアカップで金賞受賞。
ピンナップガールとAcmeの文字に一目ぼれ。ライトに感じたが、アルコール度数は6.9%と高め。でもとっても飲みやすい。(Gao)
ブリュワリー:North Coast
商品名:Acme California IPA
アルコール度数:6.9%
苦味指数:55
フレッシュなホールホップ(毬花のまま使われるホップ)を大量に使用し、ピーチ、マンゴーのようなトロピカルで鮮やかな繊細な香味、なめらかで爽やかな味わいのIPA。ややカラメルの甘い香り、味わいがあり、全体として非常にバランスよく爽やか。味わいは、女性がふわりと浮かんだ懐かしさを感じさせるレトロなラベルそのもの。主張はすれども出過ぎない、じわじわと高まる酔い心地。今流行りの「IPA」スタイルとは一線を画した懐疑的な雰囲気漂う「イージードリンキング」タイプで、幅広い層にフレンドリーなIPAとしておすすめできます。IPA通にもほっとひと息の一本。
大平社長おすすめ。フルーティで軽めの口当たり。でもしっかりとした苦みもありとてもバランスがよく飲みやすい。(Nao)
ブリュワリー:Ballast Point
商品名:Even Keel Session IPA
アルコール度数:3.8%
苦味指数:40
10種類のモルトとAhtanum、Cluster、Spaltなどの6種類のホップを使用した、3.8%と低アルコールながらもフルフレイバーのホッピーセッションビール。シルキーなモルトのボックボーンに煮沸後期およびドライホッピングの段階で投入した大量のホップがレモンやグレープフルーツ、草花のような鮮やかなアロマとフレイバーを与え、更には2種類の酵母が幾層にも折り重なる複雑なフレイバーを醸し出す。豊かなフレイバーと抑えたアルコール度数で何杯も飲みたくなる味わい。
アイスにかけて食べると聞いて試してみた。バニラアイスにかけて食べたら、まず苦みが引き立ち、その後バニラの甘さがたまらなく大人なデザート。最高にオシャレな一品。(Nao)
ブリュワリー:North Coast
商品名:Old Rasputin
アルコール度数:9.0%
苦味指数:75
きめ細やかな泡、どっしりとしたボディ、甘味と苦味を感じさせるややラム酒のようなアロマ、ダークチョコレートのような濃厚で深みのある複雑な味わい。大人のビール通だけが楽しめる感動の傑作ビールを語る際、これははずせません!数多の受賞歴を誇り、アメリカンビールの頂点とまで絶賛されているロシアンインペリアルスタウト。ロシア帝国崩壊の原因をつくったとされる、怪僧ラスプーチンの幻惑に誘うようなラベルが象徴的。ラベルを囲むようにロシア語で「真の友は一朝一夕には生まれない」と書かれている。
クラッシックなラベルが多い中、シンプルでクールなデザインがかっこいい。クラフトビール初心者にも味わいやすい。(Tetsuro)
ブリュワリー:Saint Archer
商品名:White Ale
アルコール度数:5.0%
苦味指数:15
上質なピルスナーモルトとウィートモルトをベースにコリアンダーとフレッシュなオレンジピールをふんだんに使ったベルジャンホワイト。小麦のタンパク質による滑らかな口当たりと酵母由来の酸味、スパイシーさ、そしてフルーティーなフレイバーがとても爽快。
選者プロフィール
Namie キャンプ大好き、釣りやスキー、自転車なども楽しむアクティブ主婦。
Tetsuro イラストレーター。アウトドア好きでハイエースのキャンピングカーに乗る。
Takuya 海外経験豊富なバイク・クルマ好きデザイナー。ビール試飲と聞き緊急参戦!
Gao ビールに目がない本誌編集長。1月渡米時もクラフトビール三昧だったとか。
Nao アウトドア大好きな行動派なれど、家事や子育てで最近インドア主婦。
INFO
株式会社ナガノトレーディング
http://www.naganotrading.com/
045-315-5458
<取材協力>
Antenna America
横浜市中区吉田町5番地4 第6吉田ビル5階
045-315-5228
photo:Gao Nishikawa,Namie Ohno,Nao
text:Namie Ohno,Nao