この秋、港・横浜の名所の一つ、大さん橋近くに一軒のアメリカンダイナーがオープンした。
魅力的な外観と内装をもち、極上のアメリカンフードを提供する『ペニーズダイナー』。
そのコンセプト、そして店づくりに込めた思いを、代表の湯浅直人さんに聞いた。
ペニーズダイナーのハンバーガーは、手作りパティが自慢。ブロック肉を手作業でミンチ、つなぎ無しで成形した歯ごたえ満点の仕上がり。バンズは知る人ぞ知る東京の『峰屋』に別注。
チェアやテーブルなどはコカ・コーラブランドの製品。
ディスプレイされている貴重なアメリカン・ヴィンテージアイテムたちは、ダイナーの経営を夢見ていた父上のコレクション。
「いろんなお客さんが気軽にコーヒーを飲みに来たり、食事ができる場所。お客さんとスタッフがフレンドリーに会話していて、みんなが笑顔になれるような店にしたいと考えています。それがリアルなアメリカンダイナーだと思うので。」
もちろん食事もアメリカンだ。
ブロック肉から手作りしたパティが自慢のハンバーガー、ホットドッグのソーセージも店のキッチンで作っている。
「雰囲気と料理、両方で楽しい気持ちになって頂きたいですね。」と話す湯浅さん。
その傍らには父上のコレクションだというたくさんのビンテージグッズが飾られている。
「ダイナーは父の夢でした。僕もいつからか飲食店をやってみたいと思うようになっていた。」
湯浅さんの父上は、ネオン、ダイナー用チェアやテーブル、コカ・コーラのライセンス商品などを企画・製造・販売するペニージャパン株式会社を創業した故湯浅充さん。
面倒見のいい兄貴のような人で、筆者も大変お世話になった。
そういえば以前「架空のダイナーをイラストに描いてほしい。」というオーダーを父上から頂いた。
その時指定された店名が”PENNY’S DINER”だった。
大さん橋にオープンしたペニーズダイナーのネオンサインは、その時に描いたイラストにそっくりだった。
「この店は父と語り合った夢の実現なのです。」と笑う湯浅さんの横顔が、父上の面影と重なった。
湯浅さんを含むスタッフは全員、アメリカから取り寄せたというユニフォームを身に着けて笑顔でお客様を迎える。
湯浅直人さん
かつてはヒッチハイクやグレイハウンドでアメリカを放浪。飲食店の経営を目標に首都圏の有名店などで経験を積んできた。横浜ナンバーワンのダイナーを目指すという。
PENNY’S DINER
11:30〜22:00(ラストオーダー)
月曜定休(祝日の場合火曜休)
神奈川県横浜市中区海岸通1-1
045-228-7742
photo&text: Gao Nishikawa
special thanks: Penny Japan(www.pennyjapan.com)