毎度っ〜!東京・小金井の"ユーティリタス"いけが屋です。3回目を迎えるこのコラム、今回はランクル専門店“ユーティリタス”が仕上げた希少なシングルキャビンの"ナナマル・ピックアップ"をご紹介しちゃいます。日本ではラインナップされることのなかった20世紀の名車、TOYOTA KC−HZJ75Pとは?
消防シャーシのナナマル・ピックアップを蘇らせる。
数年前まで日本では見かけることの少なかったランドクルーザーのピックアップですが、最近では中東事情を報じるニュース映像などで一躍有名ですね。このランクル・ピック、海外では1970年代からワークホースとして活躍しています。
04年に国内での販売が終了したランクル70系、通称ナナマル。その生誕30周年を記念して13年に限定再販された際、ダブルキャビンのピックアップがラインナップされ、その存在がにわかにクローズアップされました。この再販開始からさらに遡ること16年前、一台のナナマル・ピックアップが日本で新車として販売されました。「消防シャーシ」の呼称の通り、消防車のベースとして生産された個体を、とある販売店が入手。海外仕向けの純正荷台を架装し新車販売した車両です。関東でオーナーのお仕事の足として8年の時を過ごした頃、旧いディーゼル車に課せられた排ガス規制「NoxPM法」の対象車に該当してしまいました。ワークホースとして酷使されていた為、ボディーやインテリアの痛みも激しく、日本国内では引き取り手がない。船に載せられ海外で第2の人生を歩もうとしているという"窮地”を聞きつけたユーティリタスが、救いの手を差し伸べたのです。
以来、いけが屋自身も手をかけながら、長い時間をかけてコツコツとレストア施工。後世に残したい歴史的な"ナナマル・ピックアップ"が完成しました!その過程と仕上がりをとくとご覧下さい!
ボディーとシャーシを切り離し、別々に再生を開始。各機能部品はリビルド、サスペンションは新品に、インテリアは張替えするなど徹底的なレストレーションを行い、新車時を彷彿とさせる"ユーティリタス・クオリティー"に仕上げました。排ガス規制対策部品をインストール、「NoxPM法」適合車として日本全国どこでも登録可能な4200ccディーゼルエンジンは、この車両には充分過ぎるパフォーマンス。もちろんワークホースとしてもガシガシお使い頂ける、ランクルらしさを満喫できる一台です。
池谷祐一(ユーティリタスいけが屋)
「クルマ好きが嵩じてクルマ屋になった!という典型的なクルマバカなクルマ屋」を自称。幼少の頃からクルマばかりの人生を謳歌、クルマ好きな顧客の要望に合わせ、各種マニアックなクルマを取り扱うユーティリタスの代表。
ユーティリタス: 東京都小金井市貫井南町1-5-22
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