「都会の移動で威力を発揮する、軽快な旋回性にハマった!」オンザロードマガジンGAOが、一度乗ってみたかったというモタードバイク、ヤマハWR250Xの2016年モデルを試す。
『モタード』とは、アメリカで生まれヨーロッパで育まれた、オンとオフを組み合わせたコースで速さを競うレースカテゴリー"Supermotard"の略称。
そして、長いサスペンションストロークをもつオフロードバイクをベースに、このレースのために前後にロードタイヤを履かせるなどした、ユニークなマシンの呼称でもある。
レース自体は、ロード用のスリックタイヤで舗装だけでなくオフロードも走行、ジャンプセクションもあり、キツいカーブで派手にドリフトしながら駆け抜けるという、迫力満点な内容。トリッキーでタフなコースを想定して作られたマシンゆえ、モタードバイクはそのハンドリングの良さから都会でも使い勝手がいいと言われている。
ヤマハWR250Xを見てまず、スポーティで男らしいルックスがカッコいいと思った。
ちょっと高めかと思われたシート高も、跨がってみると、軽量な車体のお陰でまったく苦にならない。むしろ見晴らしのいいアップライトなライディングポジションが好印象だ。
走り出してみると、ピックアップのいいエンジンと、オフロードモデルのWR250Rより大径のディスクが奢られたフロントブレーキなどがもたらす乗りやすさは、まさに都会の快速マシンと呼ぶに相応しい。
また欲しいバイクが増えてしまった…。
アグレッシブなシルエットの外装は、写真のブラックの他にホワイトもある。
サスペンションストロークが長く、乗り心地も良好で楽しいバイクだ。専用のゴールドリムが精悍でカッコいい。
多機能メーターは視認性に優れたデジタル式。ガソリンは無鉛プレミアム指定だが、燃費はリッター30キロを越えるという。
水冷4ストDOHC、249ccエンジンはパワフルで軽快。シート高は870mmと高めで、1Gでもそれほど沈まないが、車体の幅が狭く軽量ゆえ、身長は174センチの僕には、苦になるシーンは皆無だった。
photo: Kazumasa Yamaoka
text: Gao Nishikawa
special thanks: ヤマハ発動機販売株式会社(http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/)