最新"GT-R"で長野へ。歴代の名車に会いに行く!

 同一車線自動運転技術を搭載した最新のセレナを試乗レポートした際に、日産広報のご担当が「今度あれにも乗ってみませんか?」と指差した先に佇んでいたのがこのクルマだった。もちろん二つ返事だ。後日、DJドラゴンさんと申し合わせて『取材』の大義名分の元、僕たちは日産GT-Rで旅に出た。向かうは長野県岡谷市だ。

 R35 GT-R初体験である。試乗車は2017年モデル、メタリックオレンジの外観、インテリアは明るいタンでとても華のある『プレミアムエディション』だ。
 ミッションはデュアルクラッチ。手動変速が不要で、あっけないほど簡単にスタート、誰でも普通に街乗りできてしまう。一般的なATじゃないから、ギアチェンジのたびに大きめのメカニカルノイズが車内に伝わってくるが、クルマの性格上これもアリだと思った。
 乗り心地は硬めだけど、しっかりしたボディーや上質なシートの恩恵もあって充分に快適。570馬力と65kgf/m(!)のパワーとトルク、迫力あるルックス、そして胸躍る楽しさは、間違いなくマッスルカーだと思った。
 周囲の反響も凄かった。クルマが好きそうな人だけじゃなく、街ゆくおじさん、子供、さらには外国人からも、羨望の眼差しが痛いほどなのである。「これGT-Rでしょ?」とか「凄いクルマですね〜」と話しかけられるし、パシャパシャと写真を撮られる。信号待ちでもジロジロ見られる。みんなGT-Rを知っているし、強い存在感を感じているのだ。

凄いぞGT-R。

 同時に、これは『悪いことができないクルマ』なのだと思い知った。だから高速の流入と料金所を抜けたところでだけ、アクセルを深めに踏んで楽しもうと心に決めた。それだけでも充分にワクワクできるクルマなのだから。

 DJドラゴンさんとともに向かった先は、長野県岡谷市にある『プリンス&スカイラインミュウジアム』だ。スカイラインの直系である日産GT-Rで、歴代のスカイラインやGT-Rを訪ねるというのが、今回のメインイベントなのである。

PRINCE & SKYLINE MUSEUM
 緑豊かな『鳥居平やまびこ公園』の中に平成9年にオープン、おかや文化振興事業団が運営するミュウジアム。日本が世界に誇る自動車産業の象徴として、スカイラインにフォーカスしたという。
 エントランスの階下に30台余りが展示される広大なスペースが。初代スカイライン、初代GT-Rをはじめ、唯一無二の試作車やレースカーなども収蔵。それ以外にも貴重な日産製ヴィンテージカーやエンジン、カタログなどの貴重な資料が展示されている。ミュウジアムショップも充実。ファンならずとも必見だ!

プリンス&スカイラインミュウジアム 
0266-22-6313
www.prince-skyline.com

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左上:昭和32(’57)年誕生の初代プリンス・スカイライン。初期型は60馬力、このクルマの新車価格は87万円だった。
左下:昭和38(’63)年製の二代目プリンス・スカイラインはGAOと同じ歳。これをベースにフロントセクションを延長してグロリア用の6気筒エンジンを搭載、後年デビューしたGT-Bがスカイライン神話の起源なのである。
右上:DJドラゴン憧れの一台は、昭和52(’77)年登場のスカイライン・ジャパン。スポーツモデルのTURBOロゴに皆が憧れた。『西部警察』でも色違いの同型車両が活躍したのは、ご存知の通り。
右下:富士スピードウェイを疾走したJSSレース仕様のRS-TURBOは乗車可能だった。ロールケージを跨ぎ、本物のレーシングバケットに納まったDJドラゴン、童心に帰る。

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上:エンジンルームを開放して頂いたのは、R33 GT-RベースのGT選手権マシン。レーシングカーの魅力ここにあり!
下:取材時に展示されていたR35 GT-Rは、12年のニュルブルクリンク24時間レースでクラス2位をマークした車両。

NISSAN GT-R
 日本が世界に誇るスーパースポーツ。3.8L V6ツインターボエンジンは570馬力の大パワーを発揮するが、電子制御による4WDシステムやデュアルクラッチトランスミッションなどのお陰で、驚くほどのイージードライブ。
「ワイルドだけど緻密。クルマが高次元だから、誰でもレーサーになれちゃいそうだね。あとDJ的にはスピーカーの音がいいところも気に入った!」とはDJドラゴンのコメント。

photo下:
Googie’s Cafe
 長野と言えば、極上のアメリカンフードが食べられる『グーギーズカフェ』に行かねば。ここにGT-Rを停めると、ほらGT-Rがマッスルカーに見える!
Googie’s Café
www.googies-cafe.jp

DJドラゴン
マスタング、ポルシェ、マセラティなどを所有してきたクルマ好き。
「GT-Rは速いだけじゃない、日本車らしい繊細さも印象的だね。」

GAOニシカワ
かつて高い人気を誇ったツーリングカーレース『グループA』でのR32の活躍に魅了されて以来の、隠れGT-Rファン。
「高価だけど、価格以上の価値がある。これぞ日本の誇りだと再認識。」

photo:
Kazumasa Yamaoka
text:
Gao Nishikawa

special thanks:
プリンス&スカイラインミュウジアム www.prince-skyline.com
Googie’s Cafe www.googies-cafe.jp
日産自動車株式会社 www.nissan.co.jp

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