トレーラー大国、アメリカにはさまざまなタイプのトレーラーがある。その中でも日本ではあまり馴染みのないユーティリティ・トレーラーをあえてチョイス、使い倒している現場を取材した。
上の写真は今回取材させていただいた、前橋市の自転車(マウンテンバイク)プロショップ、重力技研で、店主の萩原憲明さんがトレーラーにバイクを積み込んでいるところ。
「日本の文化に置き換えるなら、“軽トラ”のような存在でしょうね。本国では職人が作業機械や材料を積んで、バンやピックアップで牽引しています。“多目的トレーラー”ゆえ、使い方はユーザー次第です。」と話すのは、アメリカからトレーラーや関連パーツを輸入販売している群馬県前橋市のMAROYA代表、間宮大輔さん(上)だ。「ウチのお客様では、ユンボを積んでシボレーで牽引している設備屋さんや、最近ブームの“タイニーハウス”を載せている方もいらっしゃいます。」
「軽トラの荷台ほどのユーティリティ・トレーラーなら20万円ほど。売れ筋は牽引免許なしでも使える幅2.35m/長さ3~4.2m、400kg積載可能でだいたい60万円です。MAROYAでは、他にも用途別にいろいろなサイズ、仕様のアメリカ製トレーラーをご用意しています。ご要望にあわせた新規輸入、モディファイも承っています。国内での登録についてもお気軽にご相談ください。」と間宮さん。
この日間宮さんが案内してくれたのは、同じ前橋市内のMTB(マウンテンバイク)専門店『重力技研』だ。
「月1回、9名までのお客様をツアーにご案内するために活用しています。」とユーティリティ・トレーラーの用途について話してくれたのは代表の萩原憲明さん(上)。目的地はMTBのメッカ、長野県の富士見パノラマスキー場だ。「片道約190キロ、3時間の道のりですから、快適性を考えて内装が豪華な100系ハイエースのワゴンを使っています。ユーティリティ・トレーラーには10台のMTBと工具やパーツ、全員分のヘルメットやプロテクタなどが積載できるよう、スタッフとステーなどをワンオフ製作しました。」簡単・確実に積載でき、高価な重量級MTBが移動中に傷つかないようにというコンセプト通り、見事な作り込みだ。「これは昨年から使っています。2012年からレースサービスにカーゴトレーラーも使っていますが、積載量や利便性はもちろん、トレーラーは維持費が安い。目立つのでプロモーションにもなり、非常にコストパフォーマンスが高いのです。MAROYAさんとの出会いはラッキーでしたね!」と萩原さんは満足げだった。
しっかり工夫されたステーのお陰で、一台15kg以上もあるMTBがストラップ2本で簡単に固定できる。/ヘルメットなどの装備は防水ケースに納めて積載。テントやテーブル、椅子なども積めるそう。/イベントやレースサービスに活用しているカーゴトレーラーもMAROYAが輸入したもの。エクスプローラー・スポーツトラックもカッコいい!
今回お邪魔した重力技研(027-288-8177/www.gravity-lab.com)は、02年にMTB専門店として開店、サスペンションなど足回りのスペシャリストとしても著名なショップだ。
取材協力:
トレーラー専門店
MAROYA(マロヤ)
群馬県前橋市富士見町小暮231-1
027-289-9161
営業時間:11時〜18時/定休日:木曜日
www.maroya.jp
photo&text: Gao Nishikawa