ドゥカティスクランブラー、興奮のポスト・ヘリテージ。

ORM editor's choice
DUCATI SCRAMBLER


ユニークかつ魅力的なのはスタイルだけじゃない。
注目のニューモデル、ドゥカティスクランブラーは、乗ってもワクワク、実に楽しいモーターサイクルだった。

スーパースポーツのイメージが強く、自分には縁のないモーターサイクル。ドゥカティに対して、そんなイメージを抱いていた僕が、是非乗ってみたい!と初めて思ったのが、ここにご紹介する「スクランブラー」だ。スクランブラーとはオフ車の概念が生まれるより以前、舗装道路だけでなくオフも走れる万能なモーターサイクル、というニュアンスで使われていた呼称。今あえてその名を冠する意図とは何か。それは1962年にドゥカティが誕生させた「スクランブラー」という単気筒モーターサイクルを、現代的解釈で復活させるというコンセプトの具体的な表現であり、現代人の多様化するライフスタイルに自然に溶け込むことができる、自由なモーターサイクルである、という解釈も出来る。コンパクトな車体にまたがってみると、少しばかり重く、身長175センチの僕でもハンドルが若干遠い印象。しかし走り出してみると、それぞれに理由があることに気づいた。どんなシーンでも安心して飛ばせる足回りとフレーム剛性を確保した結果ゆえの重量感。そしてモンスター譲りのパワフルなエンジン特性を生かしてスロットルを開けた際、豪快な加速で上体がおいていかれないために、わずかに前傾姿勢になるよう計算されたハンドルポジション。それが答えだと思う。「ポスト・ヘリテージ」、実に秀逸な表現である。

Ducati Scrambler 原宿
スクランブラーを核にしたライフスタイルを発信することを目的にオープンしたコンセプトストア「Ducati Scrambler 原宿」。アパレルの販売、車両展示の他、イベント等も行われる。
東京都渋谷区神宮前3-27-23/03-6434-7277

photo: Taka Masui, Gao Nishikawa
text: Gao Nishikawa
special thanks: ドゥカティジャパン(http://scramblerducati.com/jp

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