ジープ・レネゲード。濃厚なスピリッツを継承した最新のアメリカン・コンパクトに試乗。

かつてミリタリージープを愛車としていた筆者をもニヤッとさせるディテールを持つ、最新の「小さなジープ」を体感した。

 初めてネットでその姿を見て以来、気になっていた一台、それが「Jeep Renegade/ジープ・レネゲード」。レネゲードと言っても、かつて一世を風靡した人気モデルような厳つさ、男臭さ皆無。今その雰囲気を求めるならばラングラーを選べばいいだろう。
 幅は5ナンバー枠を越える1,800mmとちょっとあるが、長さは4,300mmを切るから、街乗りには充分コンパクトといえよう。2.4リッターの4WDモデル、ちょっとワイルドなイメージの最上級モデル「トレイルホーク」もあるが、試乗したのは4気筒1.4リッターマルチエアエンジン搭載のFFモデル。
 走り出してみると、フィアットが設計したエンジンがもたらす、小型車には充分なパワーと、6速のデュアルクラッチトランスミッションのお陰で軽快・快適。キビキビ走りたい時にも、カチッとしたボディと足回り、そしてラテンの血が入っているお陰で、ちゃんと応えてくれる。
 しかし一番注目したいポイントは細部にわたるデザイン上の遊びだ。僕が愛してやまない初代ジープ(軍用のウイリスMB)のシルエットやフロントマスク、ジェリカン(初代がスペアタイヤとともに背負っていた燃料や水を入れるスチール製・タンク)をモチーフにしたディテールが、あちこちに見え隠れしている。これが実に楽しい。
 マニアックに語ってしまったが、「人と違う、楽しいクルマがいい。」そうお考えならば、このクルマ、僕はおおいにアリな選択だと思う。

ジェリカンのプレスをモチーフにした模様が、カップホルダーの底部分にかたどられている。

ルームミラーの基部には7本のスリットでお馴染み、初代から継承されるジープのフロントマスクが!

フロントウインドウの角には初代ウイリスMBのシルエット。

センターコンソールにも、さりげなくジープのフロントグリルが。
取材したのはFFモデルの「オープニング エディション」。
走破性もウリだという4WDモデルにも興味津々だ。

photo&text: Gao Nishikawa
special thanks:
BBQ KIMURA
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クライスラー・ジープ所沢
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