SUNRISE SUNSET TOURING RALLY 参加記

太平洋の日の出を背に日本海を目指し、能登半島の千里浜でその日の日没を眺める。

冒険家・風間深志さんが企画した、豪快なツーリングイベントに本誌GAO参加した。その模様をお伝えする。

 旅の前夜、相棒MT-09トレーサーにゼッケンを貼る。参加車両913台と聞いたので、このナンバーは後ろから5番目ということ。スピードを競うわけではないけれど、否応なしに気分が高揚する。数時間後には、片道500キロ超のツーリング・イベントがスタートする。


日の出時刻に東京湾の若洲海浜公園で4台、関越・上里で1台、総勢5人で千里浜を目指す。車種もバラバラだし「マイペースで行こう」ということで、途中離ればなれになりながらも楽しく走る。長野に入る頃には、同じ方角に向かうバイクのほとんどにゼッケンが!


『太平洋岸で日の出を背にスタート。道の駅かサービスエリアでスタンプをもらいながら、その日の日没時刻までに石川県の千里浜にゴールする。使用するのはオートバイ、排気量制限なし、法令遵守』。そんな、壮大かつロマンチックな大人の冒険旅行なのだ。


日没時刻の少し前に無事千里浜に到着。数キロに及ぶ固くしまった砂浜は、ロードタイヤでも安全に走ることができた。ふとミラーを見ると海沿いの無数のヘッドライトの列が美しい。風間さんから聞いていた「パリダカのゴールみたいな光景」とはこのことだったのだ!


長旅を経て相棒とともに千里浜に立つ筆者。曇天で夕陽を見ることは叶わなかったが、地元の人たちに迎えられながらゴールゲートをくぐった瞬間の感動と達成感は、なかなかのもの。時折小雨が降る中、日没時刻に合わせ打ち上げられた花火に大きな歓声が上がった。


ジープ専門のタイガーオート代表、山中哲治さんはBMWで参加。「初の砂浜走行は海外ラリーのよう、ゴール時の歓迎に感動しました!」


ハーレーの松代一彦さんは4WDショップのリンエイ代表。「浅井さんに誘われ昨年初参加。病み付きになり今年も参加しました。」


4WDショップTAKE-OFFの田代洋さんとハーレー。「いつもはノープランで走るので、皆でテーマを持って走るのが新鮮で楽しかったです。」


パリダカクラス優勝の経験を持つ浅井明さんは、長年乗り続けるハーレーで参加。「帰路、電気系トラブルで松代さんに迷惑かけちゃった。」とか。


50cc以下の参加車は合計6台。埼玉から参加のリトルホンダ土田さんとモンキーバハアフリカの寒郎さんはその中に含まれる猛者!


写真左が主催者の風間深志さん。右はシークレットゲスト、ご自身もバイクで参加した「ぐっさん」山口智充さん。千里浜のゴール地点で。

YAMAHA MT-09 TRACER
人気のMT-09をベースに「スポーツマルチツールバイク」を標榜、ツーリング仕様に仕上げられた一台。ストロークの大きいサスペンションと、見た目以上に効果抜群のスクリーンとブラッシュガードの恩恵で、往復1,000キロを越える長旅も快適に走りきることができた。

photo: Kazumasa Yamaoka, Gao Nihsikawa, SSTR事務局 / text: Gao Nishikawa / special thanks: SSTR運営委員会, ヤマハ発動機販売株式会社

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